第1章 総則
第1条 本会は海洋環境問題研究会(Advisory Group on Marine Environmental Issues, The Oceanographic Society of Japan)と称する。
第2条 本会は、昭和48年4月8日の日本海洋学会「海洋環境問題に関する声明」に基づき、海洋環境問題の研究、調査を行い、その活動を通じて、海洋環境の保全、改善に寄与することを目的とする。
第2章 会員
第3条 本会の会員は、海洋環境問題の研究に関心をもち、本会の趣旨に賛同する日本海洋学会の個人会員から構成される。
第4条 入会を希望する者は、所定の入会申込書を本会の研究会会長宛に差し出し、研究会会長がこれを承認する。
第5条 会員は次の理由によって資格を喪失する。
1. 退会 2. 死亡 3. 除名
第6条 会員で退会しようとする者は所定の退会申込書を提出しなければならない。
第7条 会員で本会の名誉を著しく毀損した者は本会幹事会の議決を経て除名される。
第3章 役員
第8条 研究会会長は、本会の推薦に基づき日本海洋学会理事会において審議承認され、日本海洋学会長がこれを委嘱する。研究会会長は本会を代表する。
第9条 本会に、幹事会おく。幹事会は、研究会の運営にあたり研究会会長を補佐する。
第10条 幹事会を構成する幹事は専門分野、地域の代表性を考慮し、研究会会長が会員中より委嘱する。
第11条 幹事会の幹事の数は10名以内とする。ただし、研究会会長が特に必要と認めたときは、幹事会の同意を得て、若干名の幹事を追加できる。
第12条 研究会会長、幹事の任期は2年とする。研究会会長の連続在任期間は二期を限度とするほか、幹事の再任を妨げない。
第4章 専門委員会
第13条 研究会に、個別の海洋環境問題を専門的に取り扱う専門委員会を置くことができる。
第14条
1. 専門委員会の委員長は本会会員の中から研究会会長が委嘱する。
2. 専門委員会の委員は日本海洋学会会員の中から研究会会長が委嘱する。なお、幹事会が必要と認めた場合は、日本海洋学会会員以外から招聘することができる。
第5章 運営
第15条 本会の事業年度は毎年4月1日に始まり3月末日に終わる。
第16条 研究会会長は、必要に応じて幹事会を招集する。会員は研究会会長の許可を得て幹事会で発言できる。
第17条 研究会会長は、原則年1回の研究会総会を招集する。研究会総会は会員の6分の1以上の出席が無ければ成立しない。ただし研究会総会に出席できない会員で、他の出席会員に委任した者は出席者とみなす。
2. 研究会会長は、必要に応じてメールによる臨時総会を招集する。臨時総会の開催要件は第1 項に準ずるものとする。ただし、メールでの臨時総会では、回答者を出席者とみなす。
3. 総会および臨時総会の議事は、第1 項または第2 項で認めた出席者の3 分の2 の同意により採決する。
第18条 研究会は、各年度の活動計画を前年度の3月末までに作成し、日本海洋学会幹事会に提出する。
第19条 本会の事業年度の収支決算および収支予算は、研究会総会で承認されなければならない。
第20条 研究会は、対外的な提言および声明の発表、出版等を行う際に、予め日本海洋学会幹事会に内容を説明し、承認を得ることとする。
第6章 会則の変更
第21条 本会則の変更には、総会において出席者の3分の2以上の賛成による発議に基づき、日本海洋学会理事会の承認を必要とする。
第22条 本会則は2011年4月1日より発効する。
2. 本会則改定案は2018年4月1日より発効する。
3. 第1章第1条の改定案は2023年6月1日より発効する。
附則
1. 第3章第8条において、初代会長については海洋環境問題委員会の推薦によるもとする。
2. 改定後の第5章第17条は、2018年4月1日より発効する。
3. 改定後の第1章第1条は、2023年6月1日より発効する。
4. 改定後の第3章第8条、第6章第21条は、2024年10月1日より発効する。
附録
昭和48年4月8日 日本海洋学会 海洋環境問題に関する声明
太古から私たちの生命をはぐくんできた海は,われわれ人類の幸福のため,その資源と空間を十分に活用しながら,子孫のため保存しなければなりません。近年の人間活動,とくに生産活動の急激な増加にともない,環境破壊に留意することなく,大量の廃棄物を注入したり,沿岸を変形させるなど,海洋に大きな人為的作用を加えたため,環境に著しい変化が生じてきました。
私たちはこの現状が地球の生態系を変え,ひいては人類の生存を危うくすることを憂えるとともに,学会としてこれまで環境問題に対する取り組み方が,消極的であったことを反省するものです。今後一層の熱意をもって海洋の基礎研究を進め,広く関係学問分野と国内的また国際的に協力し,海洋環境の変化を監視して,将来の予測を確実にすること,また研究成果をすみやかに実際面に役立てることが大切と考えます。
日本海洋学会は,ここに海洋環境問題委員会を発是させ,今後積極的な環境問題の具体的な研究方法および研究体制を討議確立し,その活動を通じて,海洋環境の改善に努力するとともに,いかなる形においてもわれわれの研究が、環境改善とは逆の方向に悪用されることのないように努めます。 ここに日本海洋学会昭和48年度総会の決議により,私たちの見解と決意を表明し,広く社会の理解と協力を得て,目的の達成を望むものであります。